プリズムシール、透明シール、金・銀シールなどなど…あのおまけシールを作ってみよう!
- 2021.07.30
- 印刷まめ知識
プリズムシールといえば真っ先に思い浮かぶのが、あの「ビックリマンシール」という方も多いのではないでしょうか?
当時はヘッドシール(プリズムシール)が当たっただけで、クラス中の人気者になれたり、小学6年生のお兄ちゃんたちに目をつけられたりと、自分の小学校時代を彩る大事なアイテムでした。
当時は一生ものの宝物として大事にしまっていたのですが、中学、高校と歳を重ねるにつれ、シールへの興味も薄れ、所在もわからなくなり、いつしか宝物と思っていたシールもどこかに失くなってしまいました。
しかし時は流れ、印刷の飛躍的な進歩と共に誰でも気軽にあの「プリズムシール」が作れるようになると、あの時の青春がフラッシュバックします。あの時の感動を今度は自分が作る側となって参加してみよう! と…。
前置きが長くなりました。今回はそんな「プリズムシール」(※グラビティではホログラムステッカーと呼称しております)を作ってみたい方に、白インクを使ったデータの作り方の解説、そして印刷した際の発色について、その他、ホログラム以外の各種用紙(金、銀、透明PET、アートタック、レインボーetc…)のご紹介もさせていただきます。
ホログラムステッカー(プリズムシール)とは
弊社ではホログラムステッカーと呼んでいます。ビックリマンシールなどで用いられる知名度の高い素材です。一つ一つのプリズムが光の反射によって七色に輝くので、注目度の高いステッカーが作れます。
台紙にも印刷ができるので、表面のデザインに付随するような情報などを掲載することができます。
データの作り方
白インクについて
ホログラムの用紙に印刷する場合、図のようにCMYK(フルカラー)インクの下に、地が透けないように白インクを印刷します。
下に白インクを印刷することでフルカラーの印刷がはっきりと表現されるようになり、周りのホログラムの柄にも負けないキャラクターが映えるように印刷されます。
データをillustrator、またはphotoshopで作成頂く場合は、必ず白インクのデータのみ、別のレイヤーに分けて作成してください。また白インクは「K版(グレースケール)」だけで作成してください。
白インクを使ったテクニック
ワンポイントテクニックとして、あえて下に白インクを印刷しないことで、下のホログラムの光沢と交わらせ、部分的に輝かせることもできるようになります。
↓の写真のように、あえて白インクを印刷しないようにデータを作る事で、王冠のGマークを輝かせて見せることが出来ます。
データ制作に慣れてくれば、白インクの有り無しを上手く使い分け、キャラクターを引き立たせる、奥行きのあるデータ制作も可能となります。
データ制作例
弊社で制作した「Gワールドシリーズ」のホログラムステッカーを例に、白インクの有り無しで見え方がどう変わるのか解説します。
春主シアン
基本的にキャラクターと名前以外の箇所は白インクの印刷をしていません。背景の青(シアン)はC100%で作れていますが、下に白インクを印刷していないので、光の加減で下地のホログラムの輝きが目立ちます。
その他、額のマークや、手に持っている筆なども部分的に光らせ、キャラクターを映えさせるアクセントとして効果的に使われています。
夏主マゼンタ
こちらも先程の「春主シアン」同様、背景部分には白インクは使用していません。背景はM100%ですが、ホログラムの輝きが重なることで、より中心のキャラクターが映えるようになります。よーく見ると瞳の中のマゼンタも光沢が出るようになっており、眼力を感じさせる魅力的なキャラクターに仕上がっています。
秋主イエロー
「秋主イエロー」も同様に背景のY100%部分には白インクが印刷されていません。ホログラムの輝きが溶け込むと、まるでゴールドの光のようにきれいな輝きを見せてくれます。
冬主キープレート
最後は「冬主キープレート」です。モチーフはK(スミ)です。背景はK100%にしてしまうと、流石にホログラムの輝きは損なわれてしまうので、こちらはK50%での印刷となります。こちらも手に持っている筆の飾りや額のマークなど、細かいところは白インクを抜き、ホログラムの輝きが出る仕掛けになっています。
白インクを印刷しない時のCMYKカラーチャート
白インクを印刷せずに、あえてCMYK(フルカラー)インクのみで印刷した場合のそれぞれのカラーチャートを作ってみました。印刷は薄い色の場合のほうが下のホログラムの輝きが活きてくるのがわかると思います。
C(シアン)M(マゼンダ)の組み合わせチャート
C(シアン)Y(イエロー)の組み合わせチャート
Y(イエロー)M(マゼンダ)の組み合わせチャート
用紙の種類
ホログラムタック+グロスPP加工
ビックリマンシールでお馴染みのキラキラのプリズムシールです。上述の通り、それぞれのプリズムが光の角度によって七色に輝くので、見せ方によって様々な変化を楽しむことができます。
レインボータック+グロスPP加工
通常のビックリマンシールではあまりに目にすることのない、少し変わり種の用紙です。光を七色に変化させつつも、どことなく上品で高級感のある輝きを見せます。ホログラムとはまた違った雰囲気が楽しめる素材です。
銀タック、金タック+グロスPP加工
ペーパータイプの銀を使用したステッカーです。ホイルのような映り込む程の鏡面さはありませんが、昔のビックリマンシールの「天使シール」のように程よく光沢のある仕上がりとなります。
こちらも銀タック同様、紙の素材を使用した金のステッカーです。金ならではのゴージャス感や上品さが受けて人気の商品です。光沢は出しつつも、安っぽくない高級感のある仕上がりとなります。
透明PETタック+グロスPP加工
透明素材のPETフィルムに印刷を行います。台紙が黄色なので透明部分は台紙の黄色が見えます。昔のビックリマンシールの「お守りシール」をイメージした商品です。白インクの印刷されていない部分はセル画のように半透明な仕上がりとなります。
アートタック+グロスPP加工
通常の紙ベースの用紙を使用した、最もスタンダードな印刷です。ビックリマンシールの「悪魔シール」をイメージした商品です。アートタック紙のみ版を用いた「オフセット印刷」を使用するので大量ロットの印刷にも対応しており、細かい描写までしっかりとデザインを再現します。
おまけ
ちょっと珍しい素材でコレクションステッカーのサンプルを作ってみました。
サテンタック
バックパスと言われる衣服に貼るスタッフパスシールなどに用いられる、サテン生地を使用したステッカーです。繊維状の生地を使用していますが、サテンならではの艶が独特の雰囲気を醸し出す、ちょっと変わったステッカーが作れます。
不織布タック
ステッカーの素材としても珍しい不織布タックです。表面が毛羽立っているので、優しい雰囲気のステッカーが作れます。印刷すると若干色が沈みますが、これもまた良い味となり、面白い仕上がりのステッカーが作れます。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 今回はビックリマンシール等でお馴染みの、おまけシールをイメージした「コレクションステッカー印刷」についてご紹介しました。
この記事をみて「ちょっとやってみようかな…」と思われた方は、まずは弊社の資料をご覧いただき、実際に仕上がりを確認してみてください。実際の素材を確認することで、またイメージも湧いてくると思います。
資料については下記よりお問い合わせください。
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