屋外に貼れる!溶剤インクジェットステッカー
- 2017.05.16
- 印刷まめ知識
「車やボードに貼れる、屋外でも使用できるステッカーが作りたい!」という声にお応えして、グラビティでは溶剤インクを用いた屋外仕様のステッカーを作っています。
今回はグラビティで使用している溶剤ステッカーの素材のご紹介と、そもそも溶剤インクジェットとは何なのか?をご説明いたします。
そもそも溶剤インクジェットって何?
溶剤インクジェットとはインクを媒介させる成分に有機溶剤を使用して、通常の水性インクジェットでは定着しない「塩化ビニール」や「金銀テトロン」などの素材にも印刷ができる特殊印刷です。
主に屋外向けの印刷、バナーやサインディスプレイなどに使われています。グラビティでは屋外向けのステッカー用として、溶剤インクジェットを使用しています。
印刷の原理は通常のインクジェットと同様に、素材の上からインクを吹き付け色を定着させていきますが、塩ビではインクが浸透する事ができないので、揮発(きはつ:液体が、常温で気体となって発散すること)させ表面に定着させていきます。そして、その後PPフィルムで色の保護を行い完成となります。(図参照)
グラビティで使用している溶剤インクは「エコソルベント系顔料インク」を採用しております。臭気性も少なく環境にも配慮された安全性の高いインクです。耐光性はもちろん、発色にも優れたインクでステッカーの鮮やかな色彩も可能な限り再現させます。
溶剤インクジェットステッカーの5つの特長
グラビティで使用している溶剤インクジェットステッカーの5つの特長をご紹介します。
- 「塩化ビニール」や「金銀テトロン」の上に印刷ができるので水に強い
- インクの成分が水ではなく溶剤を使用しているので、紫外線に強く色あせが少ない
- 通常のCMYK4色+補完4色で高品質な階調を表現します。8色インクで発色の良い仕上がり
- 版を使用しないインクジェット式なので最小10部からの小ロット印刷が可能
- 「白インク」を駆使して、用紙の地を活かした半透明やメタリック等特殊な色彩表現を演出できる
使用できる素材
塩化ビニール
右が白色の「白塩化ビニール」、そして左が透明地の「透明塩化ビニール」です。
塩化ビニールの素材を使用しているので、水に強く、屋外向けのステッカー素材として大変人気があります。種類は「白塩化ビニール」と「透明塩化ビニール」があります。透明塩ビは地が透明なため、絵柄が透けないようにデザインの下に「白インク」を敷いて、その上に絵柄をのせていきます。
またデザインによってはあえて部分的に白インクを敷かないようにして、色つきのセロハンのように色を透けさせるようなデザインにすることもできます。
金銀テトロン
アルミ箔のような金や銀の光沢が美しい素材です。材質はポリエステル(PET)で出来ているので、水や熱にも強く様々なシチュエーションで利用されています。
またテトロンも部分的に白インクを敷かないようにして、あえて素材の地をいかしたメタリックな表現が可能となります。
PPコーティングについて
PPコーティングとは印刷された表面の上にポリプロピレンの素材を圧着させる加工のことを言います。その目的は印刷された絵柄の保護と、見た目の光沢を高め、ステッカーの高級感を演出することにあります。溶剤系のステッカーは標準でPP加工がセットとなっています。
PPコーティングの素材は全部で3種類ご用意しております。
- グロスPP(適度な光沢が美しいスタンダードタイプPPです)
- ホログラムPP:モザイク(スクエアの光沢が美しい定番のホログラム)※写真左
- ホログラムPP:ドットネオン(細かい粒子のような輝きが、光の加減によって彩り豊かに変化します)※写真右
まとめ
溶剤ステッカーは特殊な素材に印刷が出来る分、アイデア次第で様々なバリエーションのステッカーを作る事ができます。今回は素材の案内だけでしたが、いずれ溶剤で制作した色々なステッカーをご紹介したり、作り方をご案内できればと思っております。
今回は以上です。弊社では様々なステッカーの素材をご用意しております。ノベルティやグッズの制作に是非ご活用ください。こんな事出来るかな?と思いついたアイデアを一緒に形にしていきましょう。
グラビティで制作したお客様の作品を許可いただき掲載しております。
商品の新着情報や、ツイッターだけの限定情報をつぶやいてます。
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